秘書ログ

  • 2014年7月17日 12:37
     時は国会の閉会中、平議員が足繁く通う場がある。それは、税金の無駄遣いを厳しくチェックする自民党無駄撲滅(通称「ムダボ」)プロジェクトチームの会合だ。
     予算付けや減税の要求は、選挙での票や政治資金の獲得につながりやすいので、力を入れる国会議員も多い。しかし、ムダボチームは、費用対効果の観点から無駄と思われる予算を削るので、場合によっては業界団体や同じ自民党内の関係国会議員から睨まれることもある。
     民主党の蓮舫議員のパフォーマンスで注目された事業仕分けであるが、元祖はこの自民党ムダボチームだ。政権に就いた民主党は、予算をバッサバッサと切る仕事人のように映ったが、実は政敵である自公政権時代に作られた予算案を好きに組み換えたに過ぎない。事業仕分けは、反対を押し切りながら、自らの政党が作り上げた予算を削減することに本来の意義がある。ムダボチームの価値はそこにあり、ムダボチームこそが真の改革勢力と言えよう。
     そのムダボチームの成果の1つが先日発表された。農水省が支援する「バイオ燃料生産拠点確立事業」を精査した結果、拠出する補助金は今季予算限りとなったのである(http://www.maff.go.jp/j/press/shokusan/bioi/140709.html)。これにより、来年度と再来年度予算の合計約20億円をセーブしたことになる。
     本事業は、国による国産バイオエタノール生産に対する補助事業で、食料・農業(食料供給力の維持・向上等)、環境(地球温暖化対策等)、エネルギー(エネルギー供給源の多様化等)の3つの面で利点があるとの認識に立ち開始されたが、当初の5年間の事業期間を経過しても本事業は自立化の目処が全く立たなかった。農水省はさらに5年間の補助金支給延長を決めていたが、平議員は「農水省が説明した事業見通しは甘いし、ビジネスモデルの再構築も困難」と指摘した。また、「百歩譲って、彼らの事業計画通りに今後5年で事業の自立化が可能であると言うのなら、補助金の継続とともに事業者にも追加出資を求めるべきだ」とも指摘した。これらを受けて、農水省は本事業の再検討を本格化させていったのである。
     プレスリリースを読むと、本事業の打ち切りは、役所側の自主的な判断によるものという印象を与えるが、ここに至るまでに、前述のとおり、ムダボの会合において役所からのヒアリングを重ね、担当者が何度も議員会館に来て説明するなど、政治からの働き掛けを続けていたので「ようやく」の感がある。他方で、最終的には、役所の担当者には、自民党のプロジェクトチームによって事業を止めてもらったという安堵感が漂っていたともいうので、国策とは不可思議なものだ。
     じっくり取り組める閉会中こそ、ムダボの季節と言えるのではなかろうか。あまり報道されることもないが、平議員は、今日も地道な作業のため、党本部に向かう。 〈秘書W〉
  • 2014年7月 2日 18:53
     平議員は、これまで自民党が初めて試みたインターネット動画番組で月曜日のキャスターを務めたり、FacebookユーザーとのQ&Aセッションを実施したりするなど、折々に情報処理端末を活用した新しい時代の政治活動に取り組んできた。こうした中、6月17日から新たにクラウドファンディングに乗り出した。
     クラウドファンディングとは、個人や団体が実現したい「プロジェクト」を提案し、そのアイディアに賛同する一般の方々から、主にウェブを通じて資金を募るシステムのことである。このシステムは、アメリカのオバマ大統領が2008年の大統領選で取り入れて約500億円を集めたことで注目され、日本では、この春にドットジェイピーが導入した。
     平議員の「プロジェクト」は、公式ホームページ上に政治を学ぶインターン生のための「若い声」というコーナーを設け、そこで国政・永田町の情報をインターン生の視点で発信してもらうというものだ(http://shootingstar.jp/projects/990)。その狙いは、「若い世代の政治参加を高める」ことで「日本の政治も日本サッカーのように裾野を広げることで参加人口を増やすとともに競争を促し、もって政治家の質も政治の質も上げたい」とのことである。そして、この企画は、言うまでもなく国会議員初となるものである。
     実は、このプロジェクトの立ち上げそのものにもインターン生が深く関わっている。そもそもこのプロジェクトは、平事務所でインターンシップを経験する学生から出てきた案であり、ドットジェイピーとの交渉やウェブサイトの準備などもほとんどインターン生が手掛けてきた。つまり、インターン生の、インターン生による、インターン生のためのプロジェクトなのだ。
     しかしながら、インターン生達を中心とした周知活動にも限界があり、募集開始から2週間経った今、支援の輪は思うように広がっていない。これまでこのプロジェクトに賛同していただいた方々からは、「素晴らしい試みです!インターン生にとってもこれほど勉強になることはないでしょう」や「若い皆さんの柔軟な発想に期待します。未来に投資します」という温かいコメントが寄せられている。これらの思いに応えるため、なんとか数多くの皆様のご協力を賜りインターン生達に無上の達成感を味わわせてあげたい。 〈秘書W〉
  • 2014年6月 4日 20:32
     安倍総理は、新聞各紙で報じられたように、5月24日(土)に千葉県銚子市の"とある大学"の記念式典に出席された。総理が防衛大学校以外の大学の式典に出席されるのは異例である。その大学の名は千葉科学大学。実は、今年の4月から私は、この大学の大学院(東京サテライト校)で危機管理を学んでいる。
     この式典で、安倍総理は「日本で唯一危機管理学部を持つ貴大学は、安倍内閣が危機管理を重視していることと方向性を一にしている」と述べられたとのことである。日々重要性が高まる危機管理の知識は、現代の政治家には不可欠と考えられる。こうしたことから私は、多忙を極める平議員の助けになれるようその修得に努めている。因みに学費は平議員持ちという対応をいただいている。
     さて、先日この大学院で「医療危機管理」を学ぶ中、注目すべきデータに触れたので紹介したい。それは、「タバコの経済分析」というもので、タバコの経済メリットが、タバコ税、タバコ産業賃金などプラス2兆8,000億円であるのに対し、社会コストは、医療費、消防・清掃費などマイナス5兆6,000億円で、トータルで2兆8,000億円のマイナスというものであった。
     通常、タバコ税で議論されるのは、増税した場合の税収に与える影響であるが、歳出まで考慮に入れるとコトはそう単純ではない。厚生労働省が公表している最新データでは、国民医療費(国全体の「保険診療の対象となる傷病の治療費」)に占める国税の割合は26%(地方税からは別途12%分を投入)で毎年10兆円ほどが支出されている。そして、その国税からの支出は、平成23年度が9兆9,250億円、平成24年度が10兆2,442億円、平成25年度が10兆5,587億円、平成26年度が11兆1,990億円と、毎年5,000億円程度増加し続けている。
     今、自民党では法人税減税についての議論が活発であるが、その際も2020年にプライマリーバランスの黒字化を達成するには、経済成長を持続させることは勿論のこと、将来的には歳出の削減が必要との声が必ず聞かれる。そのような議論のときには、歳出増の原因にもしっかり目を向けなければならない。 〈秘書W〉
  • 2014年5月 2日 18:01
     4月28日は、1952年の同日、日本がサンフランシスコ講和条約の発効により主権を回復するとともに国際社会に復帰した日である。今年は、大きな関連報道に接しなかったが、この日は、ある種の異様な光景とともに私の記憶に深く刻まれている。
     それは、昨年3月下旬の自民党本部8階の薄暗いホールでの出来事であった。沖縄選出の国会議員を照らし出したライト。突き刺すように発せられた言葉の数々。政府主催の「主権回復・国際社会復帰を記念する式典」の開催を前にして、自民党の全議員懇談会の会場は張りつめた空気に包まれていた。
     そこで聞かれた話を反芻すると、「小・中・高と米ドルで過ごしてきた。沖縄にとっては頼りにしてきた親であった本土から切り離された日が4月28日でもある。沖縄屈辱の日とする県民もいることに思いを致してほしい。」「期限切れした缶詰、虫の入ったコメ、飼料用のトウモロコシ、これらを食べつないで生きてきた。色々な記憶の中で生活している事実を忘れてはならない。」「沖縄も日本の1つである。未来を見つめられるような式典にすべきである。」
     安倍総理自身が式典開催の閣議決定の際に述べられたように「奄美、小笠原、沖縄が、戦後の一定期間、我が国の施政権の外に置かれたという苦難の歴史がある」。それゆえ、会場の誰もが一つ一つの言葉に耳を傾けていた。そして、沖縄の気持ちをその場にいる誰もが共有するところとなった。沖縄の抱える問題は複雑ではあるが、気持ちを汲み取れるこの沖縄選出の国会議員たちと一緒になって解決するしかないと自然に思われた。
     しかし、その後の11月、この議員たちは、普天間基地の辺野古への移設容認に転じたことで、一部のマスコミ等から「沖縄の裏切り者」というレッテルを貼られ厳しく非難された。
     SNSの発達で誰もが情報発信者となれる今の時代では、相対的にマスコミの地位が低下し、普通に記事を書いたりニュースを流したりするだけでは人口に膾炙しなくなった。こうしたことから、極端なポジション取りをせざるを得ないのかもしれない。だが、人の想いと行動はそんなに単純なものではない。一部のマスコミ等から"裏切り者"とされた議員たちを思い出してそう思った。 〈秘書W〉
  • 2014年3月18日 13:53
     「大企業・富裕層優遇」と批判される自民党であるが、4月からの消費税引き上げに際しての転嫁拒否対策、つまり、取引上の弱者にあたる中小企業・小規模事業者が商品の価格に増税分を上乗せすることを大企業から拒まれることへの対応策、に取り組む真摯な姿を見れば、その考えを改める人は多いだろう。
     消費税は、製造、卸、小売りなどの各取引の段階で課されるが、順次それを価格に転嫁することで最終的に消費者が税負担する制度である。しかし、実際の取引では、消費者に転嫁する(100円の商品が105円から108円になる)と買い控えが生じることで売上も減るため、特に消費税の増税時に優越的地位を利用して、納入業者・下請企業・運送会社等からの増税額の転嫁を拒む事業者が多いという。
     そこで、平議員が経済産業大臣政務官であった昨年6月に、自民党主導で消費税転嫁対策特別措置法が制定された。本法では、「転嫁拒否を違法行為」と明記し、今年4月からの消費税の引き上げの際に、立場の弱い中小企業・小規模事業者が転嫁拒否され経営が行き詰らないよう時限措置ながら様々な仕組みが設けられた( 消費税転嫁対策特別措置法概要.pdf)。このうち、同じ業界の立場の弱い事業者が転嫁方法についてカルテルを結んだ上で、税抜き価格で交渉することを立場の強い取引先は拒めないという制度の導入は、大田青果市場仲卸三代目だった平議員の思い入れも強い。
     今月上旬に転嫁対策PTが開催された時のこと、「消費税転嫁対策特別措置法に基づき、買いたたきなどについて指導した件数は387件で、そのうち大規模小売事業者は28件である」などの政府からの報告に対し、「税込み価格の表示を選択している業者こそ、(税込み価格を増税前の水準で維持したいので本体価格を下げるがために)入荷時に買いたたきを行う傾向がある。監視を強化すべきだ。」など自民党議員の舌鋒も鋭い。
     この時、「PB(プライベート・ブランド)商品の取引に関する実態調査の実施」についても報告があった。最大手の大規模小売店が2月中旬にPBの4月以降の価格据え置きを発表したとき、平議員は「当該企業が据え置き分を負担すれば良いがメーカーや納入業者にしわ寄せがいくなら消費税転嫁の観点から問題」といち早く警鐘を鳴らしていた。PBは、業界NO.1以外のメーカーが受注しているケースがほとんどで、そのため抗いがたく増税分を押し付けられることも多いことから、政府・与党の反応は速く監視の目も厳しい。
     自民党は、3月14日に「中小企業・小規模事業者いじめを許さない!」と消費税価格転嫁拒否相談窓口を設けた。与党の責任の重みを感じるとともに、中小企業・小規模事業者をおもんぱかる自民党の本気を見た。 〈秘書W〉
  • 2014年1月10日 22:52
     前東京都知事の猪瀬直樹氏が徳洲会から5,000万円を受け取っていた問題で、東京地検特捜部が公職選挙法違反容疑などでの告発状を受理するに至った。違法な行為は許されるべきではない。だが、今回の問題が発覚するやいなや、猪瀬氏の功績のみならず人格までをも全否定するような風潮には違和感を覚えざるを得ない。是々非々で論ずるべきだ。
     まず、収賄罪に関連して、東京電力の株主総会において、猪瀬氏が東京電力病院の売却を迫ったことが不正とされている点について。この頃の猪瀬氏の著述では「東電病院は稼働率20%の赤字体質であるにもかかわらず一般開放せず社員専用としている。東電は破産して公的資金を注入したのだから病院の赤字を電気料金で補填することを許してはならず売却すべき」と極めて理路整然に説明していた。たとえ情報源が徳洲会であったとしても、この論拠に異を唱える人はいないだろう。
     次に、公職選挙法違反等に関連して、「5,000万円受け取った責任」などの見出しで、多額の金銭を扱うこと自体が不当とされた点について。本当に借りた場合は、都知事選における法定選挙費用(一候補者が選挙に使用できる費用の上限)の約9,850万円の範囲内なので金額に問題はなく、選挙運動収支報告書へ記載しなかったことについて出納責任者が公職選挙法違反の罪を問われることになる。他方、寄附だった場合は、政治資金規正法の「個人の寄附の量的制限(個人が一候補者に対して寄附できるのは年150万円まで)」に抵触するため会計責任者が罪に問われる。但し、いずれの場合も猪瀬氏自身が関与した場合には、その責めを負い都知事の職を失う。
     最後に、偽証罪に関連して、猪瀬氏の発言が二転三転したことを問題視する点について。確かに、受け取った5,000万円の趣旨が「資金提供という形で応援」から「選挙資金でなく個人的な借入」へと変遷したことは、前述の公職選挙法違反に関わるので問題だ。しかし、金銭を授受した日の移動ルートや金銭を返却した日にちそのものを訂正することは疑惑の本質ではない。あたかも地方自治法の百条委員会で偽証罪に問えると断じることの方が問題だ。そもそも偽証罪は「争点との関連性を有する陳述」について問われるものだ。
     「晩節を汚さぬように」という石原慎太郎・元都知事の助言は、何か不祥事などがあると徹底的な批判をする「水に落ちた犬を皆で叩く」といった状態を招来せぬようにとの配慮だったのか。この問題に関する多様な捉え方について考えさせられた。 〈秘書W〉
  • 2013年12月10日 12:33
     平議員が11月8日の衆議院本会議で代表質問を行い、政府が「成長戦略実行国会」の柱と位置付けていた「国家戦略特別区域法案」が12月7日の参議院本会議で可決・成立した。本法案は、同じ会期中に審議された他の法案に比べると平穏に成立した感があるが、それでも少なくとも2つの山場があった。  
     1つ目の山場が、法案作成過程における自民党国会議員と政府担当者との攻防である。法案は、10月18日に日本経済再生本部(総理が本部長)が決定した「国家戦略特区における規制改革事項等の検討方針」を条文化すれば良いだけのはずが、自民党に示された法案には決定の内容とは異なる条文が散見された。例えば、本部決定の「特区において、公立学校運営の民間開放を可能とする」が、法案では「(特区において、)公立学校の管理を委託することができるようにすることについて〈中略〉検討を加え」と後退していた。結局、平議員による指摘など党内議論を経て、すべて官邸の意向に沿う形に直されたが、国語力の問題だけかもしれないものの、法案を骨抜きにする官僚の抵抗は、平議員らの言葉を借りるならば、まさに「神をも恐れぬ所業」であった。
     2つ目の山場が、衆議院内閣委員会での与野党修正協議という神経戦である。法案の哲学を曲げることなく、多くの政党が賛成できるよう可能な限り意見を取り込む。この難易度の高い仕事を同委員会理事の平議員が行った。例えば、企業の進出を促すため特区における"雇用指針"を官邸主導で明確化することについて、厚生労働省を介入させたい民主党は当初、雇用指針に関する条文そのものの削除を求めてきた。しかし、官邸主導による雇用指針の作成は、この法案の肝とも言えるものなので、平議員はこの要求を跳ね返し、条文の追加による解決を逆に提案した。そこで、民主党が示した条文は「(雇用指針に関し、)厚生労働大臣が述べた意見を尊重する」だったが、「ここだけ厚生労働大臣を入れるのは法案全体を見たときに違和感を生じるので横並びとしたい。また、総理が含まれることを担保したい」と交渉し、「(雇用指針に関し、)内閣総理大臣及び関係行政機関の長が述べた意見を尊重する」という総理のリーダーシップを残しつつ厚生労働大臣も関与できる形に落とし込んだ。そして、他の政党との交渉においても精緻な対応と果断な調整を続けた結果、自民、公明、民主、みんな、維新が法案に賛成するに至った。
     先の通常国会では、平議員が経済産業大臣政務官として法案の作成・成立に尽力していた電力システム改革を進めるための電気事業法改正案が、重要法案の成立より政局を優先した野党の方針で廃案(但し、その後の国会において成立)になった。それだけに、国家戦略特別区域法も政局に巻き込まれ、危うく電気事業法の二の舞になるかと思われた中、与党の最後の踏ん張りで成立したことについては強記したい。 〈秘書W〉
  • 2013年9月20日 17:22
     「北朝鮮・寧辺(ヨンビョン)の黒鉛減速炉が再稼動したことを米当局が確認した。同減速炉をめぐっては、『38ノース』が衛星写真の分析により、施設から白い蒸気が立ち昇っているのを確認していた」と某新聞が9月18日に報じた。
     遡って2008年6月、北朝鮮・寧辺核施設で冷却塔の爆破が行われた。崩れ落ちるシーンが印象的だったが、冷却塔などの冷却設備は復旧がしやすいこと、当面必要なプルトニウムは既に抽出済みだったことなどから、"爆破ショー"に過ぎないと北朝鮮の歩み寄りを懐疑的に見る向きが強かった。他方で、北朝鮮が、冷却塔の爆破後の2009年5月(通算2回目)と2013年2月(通算3回目)に核実験を実施したことについては、核実験を行う分だけプルトニウム残量が減るので、核の脅威の低減という観点からは好ましいとする専門家もいた。しかし、黒鉛減速炉の再稼動が事実ならば、六か国協議等の状況にもよるが、今後北朝鮮が核実験を行うことなどにより、核弾頭の小型化や増産を推し進める恐れも出てくる。
     北朝鮮の恫喝外交の手段としての核兵器とミサイルは、2つをセットで考えなくてはならない。大量破壊兵器である核兵器はその運搬手段であるミサイルがなければ直接の脅威とはならないし、ミサイルは核兵器が積まれていなければその脅威が減じられるからだ。では、北朝鮮の核兵器とミサイル開発は、それぞれどの程度進んでいるのか、最近の北朝鮮の動向や報道をもとに確認したい。核兵器については、3回目の核実験後、アメリカ国防情報局が「北朝鮮は弾道ミサイル(種類は特定せず)に搭載可能な核の小型化に成功した」と分析した(但し、その後アメリカ政府高官が相次いで否定している)。ミサイルについては、2012年12月の発射実験の成功により、射程が10,000km以上でアメリカ本土に到達可能な技術を有していることが明らかとなり、残るのは核弾頭を大気圏内へ再突入させる技術のみと指摘されている。
     さて、ここで注意したいのが、これらは、あくまでアメリカ本土へ到達するミサイルと、それに搭載可能な核弾頭についての話であり、日本への脅威とは別の話ということである。対日本について、日本全土をほぼ射程に収めるノドンミサイルは、既に開発済みで200基以上保有していると言われており、核弾頭についても、韓国国防研究院の研究委員がノドンに搭載できる程度まで核弾頭を小型化したとの分析を発表している。つまり、日本に対しては、常にその刃が突き付けられているとも言えるのである。日本の外交防衛当局や情報機関は当然それらを念頭に交渉や対策に努めているので、むやみに危機感を煽る必要性も喧伝する必要性もないが、報道に付随し敢えて"この脅威"について書かせていただいた。〈秘書W〉
  • 2013年9月 4日 18:38
     "行政改革"というと、まず頭に浮かぶのは、中央省庁の再編などの"組織機構改革"や天下りのあっせん禁止などの"公務員制度改革"等であろう。これらは規模や影響が大きいため、実現までには時間も労力も要する。しかし、地道で弛まぬ説得は必要ではあるが、迅速にして即効性もある"意識改革"や"業務改革"という、その気になればすぐにでもできる"行政改革"も存在する。今回はこれに注目したい。
     それは、実に小さな記事であった。先月の新聞紙面に「試作品開発から販路開拓までの費用の3分の2を補助する『ものづくり補助金』では、申請書類を従来の半分以下に減らした」とあった。この削減は、東京都大田区で開催された"ちいさな企業"成長本部の場で、中小企業経営者から安倍総理に要請され、総理がその場で実現を約束し、経済産業大臣政務官である平議員が手掛けたものである。役所では、予算の獲得とその適正な執行が人事評価上も重視されることから、膨大な資料を出させるなどこれまでは事前チェックが厳しかった。しかし、今回のケースでは、約1万社を対象に1,007億円を緊急で支援するという政策目的もあるので、多くの企業の申請を簡便にし、事後のモニタリングを強化する方針に改めた。
     次いでこれも経済産業省での事例である。政府の各種支援制度は、制度の存在そのものが分かりづらく、どの制度が利用者側のニーズに合うのかに見えにくいと言われている。また、同じ省内でさえも、隣の部署の政策を把握していないことが多いと聞く。そうした背景を受けて、政策を利用する側の立場に立った「ミラサポ(未来の企業★応援サイト)」(https://www.mirasapo.jp/)というポータルサイトが開設された、ミラサポでは、企業自らが資金調達や人材採用などのニーズに合った政策を探すことを可能にしている。よって、今後は、政府の施策に関する情報格差が是正され、必要な人に必要な支援が行き届くことが期待される。
     さらに経済産業省での事例である。これまで、同省は、主として国内の企業を対象に経済政策を立案してきた。しかし、国内で元気な企業こそ海外進出し、日本に利益を還流させることが分かってきたので、その政策転換を行った。ここにおいて、「中小企業海外展開現地支援プラットフォーム」(http://www.jetro.go.jp/services/platform/)という枠組みを8カ国・10地域で作り、現地で事業を行う際にワンストップでサービスを受けられるようにした。従来、行政サービスは「たらい回し」と揶揄され、必要なサービスをすぐに受けられないこともあったので、今後はその改善が図られるであろう。
     いずれも平議員が経済産業大臣政務官になって僅か8ヶ月の間に実現された"行政改革"である。政策を利用する側の立場に立って考えるという"意識改革"で成し遂げられた"業務改革"であり、まさに行政のパラダイムチェンジと言えよう。身びいきとの指摘を覚悟の上、紹介させていただいた。〈秘書W〉
  • 2013年7月26日 14:37
     平将明議員のパソコンに、某新聞社の記者を名乗る者からの"なりすまし"メールが届いた。報道でも紹介されたが、件名は「取材のお願い」で、内容は「日本経済再生問題」について、そして、差出人は「某新聞社に実在する者の名前」が使われていた。これは、特定の組織や人物を狙った、いわゆる標的型メールで、平議員がターゲットにされた。その後、国際政治アナリストや大学教授にも同様のメールが届いていたことが明らかになってきた。
     標的型メールは、添付ファイルを開いたり、リンク先をクリックしたりするだけで、自動的に外部に接続され、知らないうちにコンピュータ内部の情報が抜き取られてしまう。また、メールソフトの受信設定が「メールをHTML方式で開く」となっている場合には、メールを開くだけで感染し、さらに、メールソフトが自動的にプログラムを実行する機能を有している場合には、小さなウィンドウで内容を確認しただけで感染してしまう。
     内閣官房情報セキュリティセンター(NISC)などによると、かつて標的型メールは、件名が英語だったり、添付ファイルが.exeというプログラムファイルを表す拡張子だったり、本文での日本語の使い方が誤っていたり、使われているフォントが中国語フォントだったりということで見破れたそうだが、最近は、添付ファイルの拡張子が普通の文書ファイルのものと見せかけられていたり、実在する政府関係者のメールアドレスで送られてきたり、通常のメールを装って何回かやりとりした後に標的型メールが送られてきたりと、より巧妙化しているとのことである。
     今回の事案は、平事務所内のパソコンへの侵入にとどめられ、パソコン内部での活動(重要情報の窃取、システムの乗っ取り)を許すには至らなかったため事なきを得たが、過去の事例からすると、外国機関の関与も否定できないので、日々進化するサイバー攻撃に関する情報の収集に、秘書としても励まなくてはならない。
     なお、NISCによると、スマートフォンについては、データの窃取だけでなく、遠隔操作で通話の盗聴を行うマルウェア(悪意のあるソフトウェア)も確認されているので、重要な会議の場への持ち込みなどには注意が必要とのことである。米国防省が、サイバー空間を、陸・海・空・宇宙に次ぐ「第5の戦場」と定義していることの重みを噛み締めなければならない。〈秘書W〉
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