第14回カフェスタトーク【三重県・鈴木英敬知事】

2012年4月24日 10:30 | カフェスタトーク

全国最年少知事(37歳)の鈴木英敬三重県知事をゲストに迎える。鈴木知事が経産省の官僚であった頃からの知り合いという2人の付き合いは10年にも及ぶ。鈴木知事は2008年、官僚を辞め国政選挙に出馬するも落選。しかし、そのことを後悔したことはないと言う。知事就任以来、官僚主導の縦割り行政や古い慣習がはびこっている現状を変える働き掛けを続ける鈴木知事の熱い思いを聞く。合間では、鈴木知事の奥さんでシドニーとアテネ両五輪のシンクロメダリストとして知られる武田美保さんの話題も紹介されます。

 まず三重県の話から。三重県はリーマンショックの際に全国平均よりGDPがかなり落ち込んだ(全国平均が-2.5%に対し三重県は-9.8%)。鈴木知事は、三重県では製造業の3分の2を自動車・電気・化学が占めていることが原因で、特定分野に産業が集中すると、好調な時は問題ないが不況時にはその煽りを受けるとした。このような産業構造を改善するには、県下の全病院の医療データベースを統合し、世界中の研究者や企業を集めて医療介護分野でライフイノベーションを興すなど、新しい産業の創造が不可欠であると鈴木知事は語った。
 次に鈴木知事は地方分権の必要性を説く。国は外交や防衛など国にしか出来ないことに専念し、仕事量が多すぎて国が回らなくなることを避ける。地方は国の方針に合った政策しか実行に移せないという状況から脱して無駄やロスを取り除く。平議員はこの話に共感して、地方の実情を理解していない国が一括して政策を決定すると経済的に合理性がないので、住民に近いところで行政を行うことを主張した。さらに、鈴木知事は平議員にハローワークの権限を地方に移譲してほしいと訴える。人材育成は地方が行っているが、求人先のマッチング機能を国が独占している現状では地方における雇用のサイクルが完結しないからである。平議員も、鈴木知事の提案を自民党のマニュフェストに入れたいと応じた。
 このほか、放送中にネット経由で寄せられた視聴者からの質問にも適宜答えた。

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