第12回カフェスタトーク【築地魚河岸三代目 生田よしかつさん】

2012年4月 4日 09:51 | カフェスタトーク

 ゲストの生田よしかつさんは準レギュラーとして堂々、五回目のご出演。平将明議員は花粉症に悩まされている中での出演。ご承知のように、二人は大田青果市場と築地魚河岸の新旧経営者。その視点と体験から経済の流れと政策について熱く語ります。題して「市場(いちば)関係者から見た日本経済の展望」。
※質問はコチラ→ #cafesta

 平議員と生田氏は、バブル期に市場で体験した実例をもとに、当時の両氏を取り巻いていた商いの状況を振り返った。バブル期、金融機関は両氏の働く青果市場や鮮魚市場に頻繁に顔を出し、無責任に融資話を持ち出して、土地やゴルフ会員権等の金融商品を押しつけた。ところが、バブル崩壊で土地の値段が急落すると、これらの資産は大量の不良債権と化しモノは売れない。その結果、経済が悪循環していくデフレの時代を迎えた、と両氏がそれぞれの体験として生々しく語る。これに加え生田氏は、負の状況が当たり前という価値観「デフレ・マインド」が人々に植え付けられてしまったとその悪影響を述べた。
 放送中、ツイッター経由で多くの質問が寄せられる。「このデフレ・マインドを脱却するには何が必要か」、この質問に対し平議員は「成長戦略を盛り込んだ経済政策が必要」と強調した。既存の経済政策は公共事業と金融緩和が中心だが、公共事業は需給ギャップを縮める効果はあっても、財政赤字を発生させるデメリットがある。金融緩和は通貨量を増やす結果、物価だけが上がり給料は上がらない状況を生み出す可能性がある。このジレンマを克服するには成長戦略が必要だ。そして、平議員は、民間の投資を促すパフォーマンス・インセンティブ税制に触れながら、規制改革と成長戦略をうまく組み合わせ、経済を成長させることがデフレ脱却の解決策であるとの論旨を市場関係者としての自身の体験や立場からの具体論を交えて展開した。

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