2017年8月21日 18:52 | 若い声
Part1で私は、平事務所でのインターンを希望したのは、将来政治家になりたいと思っているからだ、ということについて触れた。私は人前に立ったり、目立ったりするのが苦手だが、それでも政治家になりたいと思うようになったのは、日本の政治、特に教育について、より良くできる点が沢山あると感じているからだ。そのうち教育の本旨である「最も未来への投資」につながるのが、資源としての個人の能力を開発・向上させていくこと。そして、その具体策は、「奨学金制度の充実」と「教師の待遇の向上」だ。本パートと次のパートで少しだけ私の政策論を述べたいと思う。
まず、資源としての個人の能力を開発・向上させるとは、どういったことなのか。それは、何か好きなこと、学びたいことがある人をサポートしたり、自分に向いていることが何かを見つける手伝いをしたりすることだ。勉強したい人が学ぶことができる環境を作ることは、様々な分野のエキスパートを育てることにつながるため、国土が狭く、物質的な資源となるものが少ない日本にとっては、とても重要なことで、将来的に国家の基盤を強くすることにつながるものだと考えている。
そのための案として、第1に奨学金制度の充実を挙げる。義務教育課程の小学校・中学校については、子供が通うためにかかる費用の援助対象となる家庭数を増やし、意欲のある生徒については、高校や大学の学費を無償とする。お金の問題で、本当に勉強したい人が進学を諦めねばならない日本の現状を変えなくては、日本の未来が危ぶまれる。
第2の案として、教師の待遇の向上を挙げる。「平成28年地方公務員給与実態調査結果等の概要(総務省公表)」を見ると、1ヶ月あたりの小・中学校教員の平均給与は約42万円となっている。しかし、私は子供達の将来を形づくることのできる教員の報酬として、この額は少ないと考える。そもそもこの額は、あくまでも平均であって、教師になったばかりの若者たちの給料は、これよりもはるかに少ない。教育に情熱があり、給与よりも子供達の成長を側で見守るのが生きがいだという、前述(Part1)のおじいちゃん先生もいる一方、教育の重要さを理解しながらも、給与面で勝る他の仕事を選んでしまう人がいるのも現実であろう。また、生徒の教育に直結しない先生の仕事を減らし、社会経験が豊富な人を積極的に登用できる仕組みも作らなければならない。
教師という職業の大切さは、私自身が身をもって経験した。私は今現在、化学を専攻しているが、英語がわからなかった私にもわかるように化学の面白さを伝えてくれた、おじいちゃん先生がいなければ、今の私はないと思う。人と話すことが大好きな私にとって、クラスメイトと話すらできない状況はとても辛かったが、それでも英語を学び、勉強を頑張ろうと思えたのは、その先生が私の少しの成長を喜び、悔しさや悲しみといった感情を分かち合ってくれたからだ。その先生がいなければ、私はそもそもマレーシアに残れていたかどうかもわからない。 《※ Part4につづく》
(インターンM・I)