2022年6月21日 18:10 | 秘書ログ
2月4日(金)、「Web3.0」が突如として公の舞台でお披露目された。平議員が衆議院内閣委員会で、
①Web3.0(ブロックチェーン・トークンエコノミー・NFT・メタバース)のインパクト
②スタートアップのガバナンストークンに対する課税
③クールジャパン政策におけるNFTの活用
などについて質問したのだ。
まだ表記が「web3」なのか「Web3.0」なのか、読み方が「ウェブさんてんゼロ」なのか「ウェブスリー」なのかさえ手探りの中、平議員らNFT政策検討プロジェクトチームの議論に注目していなかった方々にとっては、突然の出来事であったであろう。
ところで、国会の実情を知らない方は驚かれると思うが、衆議院参議院の本会議や各委員会の定例日時は決まっているものの、開催するか否か、テーマを何にするかは直前まで決まらないことが多い。いわゆる野党の日程闘争により、全ての大臣を拘束しうる予算委員会が優先されたり、まずはスキャンダル絡みの質疑をすべきだと審議拒否されたりするからだ。
このため、与野党折衝で「明後日に開催します」など急に日程が決まることもある。そして、質問時間の割り振りも与野党で協議するため、今回、平議員が質問することに確定したのは、内閣委員会の関係大臣の所信表明が終わった後の2月2日(水)の午後1時。しかし、大臣の所信表明を聞きながら、各役所の政策について吟味していた平議員は、その日のうちに役所に質問通告、委員会質問の前日の2月3日(木)午後5時には関連省庁からの問い合わせ、いわゆる質問取りに対して全て丁寧に答えた。
なお、政策担当秘書という職務の中で、ここで一つの出番がある。質問通告を受けた後、役所は担当を決めるため突っ込んだ内容を聞きたい、質問通告を正しく理解した上で質問取りに臨みたい、これらの理由があり事務所に電話が来る。効率的に役所の業務を行うためには当然のことだが、多くの部局に及ぶ質問で、その都度「議員に確認します」では議員は他の予定をこなせないし、役所に議員からの回答を待つためのロスタイムを与えてしまう。そのようなときに、「平議員の意図はこうです」「先日こういう議論をしたので、この部分の関心が高いです」と伝えると、役所はそこで問題が解決してすぐに次に進める。そして、質問取りもスムーズに進み、無駄な残業を抑えることもできる。
当該2月4日(金)の衆議院内閣委員会の様子は平将明公式サイトにアップしてある。この時点では、アメリカを始め諸外国において、国家レベルでweb3に関する発信をしている国はまだなく、web3界隈で衝撃が走ったという。そして、平議員の「web3を規制するのではなく、全体の生態系を整え日本の成長戦略の柱にしたい」という真意も明らかになり、Twitterのフォロワー数が一気に1万人近く増えた。だが、この時でさえ自民党NFT政策検討プロジェクトチームが立ち上がって僅か10日という草創期に過ぎなかった。 〈秘書W〉