今週のゲストは、武見敬三参議院議員です。
平将明議員が大学生だった頃の1984年、武見敬三氏は33歳で、テレビ番組「CNNデイ・ウォッチ」のアンカーマンを務めていました。平議員はアンカーの武見敬三氏をみて、氏は論客で相手を論破する怖い人との印象を持っていたということでした。これに対して武見敬三議員は、テレビではガンガンやりましたが本当はもっと優しい人です。と述べて、スーパーマンならぬTパーマンと名乗る可愛らしいイメージのキャラクターを紹介し、本論の医療保険制度に入っていきます。
武見議員は、我が国の医療保険はほぼ全てが赤字という危機的な状況にあり、今後の日本においては、社会保障制度を持続可能とすることが最重要課題であるとした。そして、この点で参考になるのは、1960年前後の日本であり、その時には、経済と社会保障をパッケージとして考え、健康で教育レベルの高い中間層を増やすことで、安定した社会をつくるという国家目標を立て、それがうまく機能していた。アベノミクスの完成形も、社会保障と経済政策を同時に行っていくことだと続けた。
具体的には医療保険制度について、国民健康保険だけでなく、協会けんぽ、組合健保も都道府県ごとに統合する。これにより、持続可能な制度となり、保険間の格差を是正できると武見議員は解説した。
そして、参議院のあり方について。6年という長い任期なので長期的に政治を考える環境はできているが、現行の参議院の選挙制度では、全国区ではある一定のグループの支持を得たら当選できるため、その団体の利益だけに目が行ってしまう弊害がある。このため、参議院の役割と制度を見直す必要があると武見議員は述べる。
最後に政治家のあり方について。未来志向で国を変えていくエネルギー、国民に伝える発信力、政策構想力、これらを持つことが不可欠で、政治理念については、買い手が欲しているものを提供していこうとする「マーケットイン型」ではなく、売り手が良いと着想したものを提供していこうとする「プロダクトアウト型」、つまり「自分はこういう政策を進めたいので支持してほしい」と示していく姿勢が大切だとした。そして、政党は、理念あるプロダクトアウト型の候補者を多く輩出すべきだと平議員は結論付けた。