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【秘書ログ】 待機児童問題を巡る思い

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2016年3月30日 09:12 | 秘書ログ

 「保育園落ちた日本死ね!!!」と題し、我が子が保育園の募集に通らなかった母親の嘆き・怒りがつづられたブログを契機に、待機児童問題への取り組みが喫緊の課題となっている。自民党は3月25日、安倍総理に対して「小規模保育所の定員枠を拡大する」「保育士の賃金を実質4%改善する」などの緊急提言を行った。そして、政府もこれを受けて同28日に緊急対策を発表した。安倍政権は、自民党に政権が戻った平成24年12月以降、平成25年度及び平成26年度で21.9万人分保育量を拡大し、平成25年度から平成29年度までで合計45.6万人の保育の受け皿を拡大する見込みのところ、更に上積みして50万人とする目標を掲げ進めるなど先手を打っていたが、保育ニーズは激増している。
 これに先立ち、自民党においては、3月18日から待機児童問題等緊急対策特命チームの会合を開催し、駆け足ながら対策を練ってきた。その際、「自治体が強い権限を持ちすぎている。首長のリーダーシップで待機児童が一気にゼロになる自治体、公務員身分の保育士の顔色をうかがい何もしない自治体など多様である」などの指摘やトータルで16年間、子供を保育園に連れていった経験談が語られもしたが、紹介された記事は平坦なものばかりであった。他方で、「行き過ぎた東京一極集中を打破する議員連盟」において、待機児童を巡って「ある程度、東京に行くとコストがかかって不便だとしない限り駄目だ」と自民党議員が発言したことについては、紙面が大きく割かれた。
 そして、野党が、公共事業費などを2,840億円削減して保育士の処遇改善に当てるとした提案については、美談のように書かれていた。精査された根拠があるものと信じたいが、かつて平議員が自民党の無駄撲滅プロジェクトチームで公共工事予算をチェックした際、防災対策や古くなった橋、トンネル、道路などの維持・補修など、簡単には削減できない予算の数々の説明を受けていただけに、毎年これだけの額をどう捻出するのか疑問が残った。ところが、同じ新聞社の違う日の記事には、「与党の提言は財源のあてがない」と財源について厳しく追及していた。
 また、待機児童問題を考える上で、質の確保も当然考慮すべき要素であるが、まず量を確保しなければ何も始まらない。それが今回の一連の動きの発端であるにもかかわらず、今度は野党議員の「質の確保が大切」という発言をテレビで垂れ流し、単純に量を増やしてはならないと釘を刺す。そうかと思えば、緊急対策なので言うまでもないことなのに「保育枠緩和 急場しのぎ」という本質を理解していない見出しを躍らせる。
 時の政権が責めを負うのは当たり前だとしても、これだけ支離滅裂な報道によって、事を荒立て問題化しようとするマスコミの姿勢には正直辟易してしまう。国会議員たるもの言葉は命で慎重に発するべきであろうが、ブレインストーミングという頭の体操、闊達な議論を行うための問題提起さえ抹殺しようとする態度では、マスコミに対して口を開くことを躊躇する方向に作用してしまう恐れさえある。マスコミが社会問題についての流れをつくる重要な役割を果たしたことは否めない。しかし、長期的な視座も持たず、自社の記事の整合性もなく、失言などを取り上げて一丁上がりのままで良いのだろうか。政治の現場にいて、つくづく思う。 〈秘書W〉

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