インターンとして、通算7日間という短い期間ではあったが、経験できたことは少なくなかった。自民党の党としての方針の決定や意見の調整を行う会議に出席したり、事務所の運営を手伝わせていただいたり。そして、それらを通じて、今まで持っていたいくつかの、政治家に対する印象が誤ったものであったことに気付かされた。
私は今まで、年配の議員は、国会中継でもたまにコックリコックリと居眠りをする様子が映し出されているように、やる気がなく、反対に若い議員はエネルギーに満ち溢れている、といった印象を持っていた。しかし、自民党「『北朝鮮による拉致問題対策本部会議』では、いわゆる拉致問題について、参加されていた被害者の会代表の方が、解決に向け進展の見られない現状に、切実というよりも、もはや諦めに近いような表情をされていた中、年配の議員は真っ先に「政府は何をしているのか!」と関係者の思いを熱く代弁していた。その一方で、その場での若手議員の言動で私の胸に突き刺さるものはなかった。
インターン期間が短かったため、参加できたのは僅か2つの自民党の会合に過ぎず、全体的な事実と違うところもあるかもしれない。それでも、私が抱いていた政治家に対するステレオタイプな考えは間違っていたことは理解できた。だからこそ、私たち有権者は、マスコミ等の情報だけでなく、時間がかかっても自分で実際に政界の情報を調べないといけないと思う。そのためのツールとしてはSNS等がある。例えば、平代議士は自身でフェイスブックやツイッターを更新しており、国政に関する見解や細かい政治活動の様子などがわかる。
このように、政治家に対する印象は好転したが、日本の政治には、政治家を選び出す制度そのものの問題もある。現在の被選挙権年齢(衆議院が満25歳、参議院が満30歳)では、大学卒業直後の進路としての政治家はどう足掻いても無理なことになっている。また、世襲候補あるいは芸能人でないと風が吹かない限り、一般人が選挙に出馬しても票を集められる可能性は限りなくゼロに近いのが現実で、志が萎えてしまう人も多いだろう。
課題はあるけれども、実際に政治の仕事に関わらせていただき、本当に国民の生活を考え、信念を持って「世の中を良くしたい」と思い、それを実現させようと真に努力している人たちが日本の中枢に大勢いた。それを知ることができただけでも、とても価値のあるインターン体験であった。 《※ Part3につづく》
(インターンM・I)