働き方改革が気になる。
国会では、働き方改革法案が提出され、長時間労働の是正、雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保、業務内容に応じた裁量労働制の導入(厚生労働省の不適切なデータ処理により後に削除)、一定の年収による高度プロフェッショナル制度の導入が議論されている。
身近なところでは、私のバイト先の塾の社員である事務スタッフの方々が、2月から3月にかけて、入塾希望者の窓口や電話での対応、説明会の準備、旧年度の塾生のサポートや入試結果の調査などで深夜に及ぶ長時間残業をしている様子を見かけた。塾業界は、旧年度の塾生の入試の真っ只中、新年度の生徒の入塾者数が大方決まってくる時期が最も忙しい。しかし、それを考慮に入れても長時間残業であった。働き方改革の眼が届くのか気になる。
4月に大学3年生になって、先輩方の就職の話を聞く機会が増えた中で、女性の就活生の話には考えさせられた。私の周りには、企業に入社してしっかりとキャリアも視野に入れながら働きたいという先輩が多い。しかし、有名企業の説明会やインターンを通じて、総合職について社員の方の話を聞くと「女性には厳しい」や「女性が働くには向いていない」という話が伝わる。インターンを経験して女性への扱いの悪さを感じ、希望していた業界をあきらめた先輩もいる。ここまで来ると、働き方以前の問題とも感じる。
平代議士と就職の話をさせていただいた際に「これからどんな企業が伸びていくか」、「自分が今の大学生ならどういう企業に就職するか」など様々なことを伺うと、「今儲かっている企業より、自分がどういう職場でどういう働き方をしたいかで決めるべきじゃないかな」、そんなことを言われていた。
時代は変わっている。現在においても、お金を最重要視して考える人も多数存在するが、会社での働きやすさを重視する人、働いたお金をもとに趣味や家庭での生活に多くのお金と時間を割きたい人は多くなりつつある。私もその1人である。
「これから伸びていく企業」、「これから生き残っていく企業」、それは現代の学生の多くがより重視している働きやすさや福利厚生の手厚さに応える企業ではないか。人々の商品へのニーズが変わっていくように、時代とともに学生の企業に対するニーズも変わっていく。その時代に合った働き方へと転換する柔軟性を持つことができるか。それが企業にとって良い人材を確保する道へとつながるのではないだろうか。そして、確保した人材をどのように育てていくか、それこそが企業が生き残るための戦略になるのではないだろうか。
(インターンT・U)
首相官邸HP「H28.9.27働き方改革実現会議」